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エシカルを着る [∴ 日々のつぶやき]

「エシカルを着る」という円卓会議に出掛けて来た。
エシカルという言葉すら知らなかった私。
知らない方も多いと思うので、最後に説明つけときました。
是非チェックり下さい。

この日は、
オーガニックコットンの製造・販売されているアバンティの渡辺氏、
児童労働をなくす活動をされているNPO ACEの白木氏のお話。
どちらも大変ためになり、出掛けて良かったと本当に思った夜。
皆さん意識が高く、それを実行し続けていらっしゃる方々で、
励みになり、かつ「知らない」ということをまたひとつ知ってしまった日。
お誘い頂いた古田さん、本当にありがとうございました!

まず、綿が出来るのはそもそもその種が作られるところからなのに、
その種がどうやって作られているかを私達は知らない。
それらが作られるまでに、どれほどの児童労働が
わずかな賃金と劣悪な環境で酷使されているかを知らない。
そして、その綿がどうやって作られ、繊維になっているのかを知らない。
その過程で多くの農薬が使われ、枯れ葉剤を使わずに
収穫が出来ないことを私達は知らない。

緑豊かな綿の畑に枯れ葉剤を撒き、
一瞬で茶色の綿畑になった写真にショックを覚えると共に、
私にはなじみのある写真だったりもした。
綿と言えば、茶色い茎からふわっと白い綿が
残っているイメージを想像される方多いのでは?
あれは枯れ葉剤を撒いたから茶色いのであって、
元々は緑豊かな綿畑で綿は育っていることすら知らなかった。
大量の綿を収穫するためには、綿に葉が混じって後で
仕分ける必要が出ないよう、あらかじめ
葉を枯らして落としてから収穫するのだ。

もちろん強い農薬を使う訳だから、その時期その畑には近づけない。
でも、その畑でとれた綿を私達は知らず知らずのうちに身につけている。
そしてそれらの畑の近くには、農薬を流して貯めておく湖がある。
人の近づけない湖。それらを直視することなく、
それらを使った綿の服を着る私達。

ひとりひとりの私達に出来ることは少ないかもしれない。
でも、消費者が変われば企業が変わるし、生産の現場も変わる。
世界の不均衡がそこから改善出来るかもしれない。
そう考えると、私達にはとても大きな責任と役割を担っているにも関わらず、
知らないことが多すぎるし、知ろうという意識もまだまだ低い。
買う行為、何をどう買うか、について、もっと考えるべきだと思う。

意識の低い自らを省みるとともに、
出来ることを続けるしかない、でも知らないことを知るという意味で、
伝えることを続けて行かなければならないとまた思ってしまった。

私は、チベットの人権こと、ネパールの貧困のこと、
そして今回の綿にまつわるエシカルの話、
全て根っこは同じだと思う。表出している状況は違っているけれども、
形を変えて、世界の不均衡とそれらを知らない
私達ひとりひとりが作り上げた、ただの現実だと思う。

それらは全て、私達ひとりひとりに責任があり、
私達ひとりひとりが変える力を持っている。
遠い国のどこかの話ではなく、それらに関与する
私達全ての意識が変わることが求められている。
それらをひとりひとりが自覚し、行動に移すこと。
ただそれだけで世界は明るくなると私は思う。

AVANTI : www.avantijapan.co.jp
ACE : www.acejapan.org

【3.10追記】
今回ご紹介頂いた古田さんのブログでも、
「エシカルを着る〜」について書かれています。
こちら↓も是非!
http://ameblo.jp/close2u-jp/entry-10219800016.html


以下エシカルについて



本来、エシカル(ethical)という言葉は「道徳上の」とか「倫理的な」などを意味する形容詞だ。ところが近年、この言葉が、英語圏において少し踏み込んだ意味を持つようになった。環境や社会に配慮している様子を表すというのだ。
例えば、エシカルインベストメント(倫理的投資)やエシカルコンシューマー(倫理的消費者)などの語は、環境保全や社会貢献に寄与する投資や消費者を表す。エシカルは今後、日本でも頻出する概念になるかもしれない。

エシカルファッションは、まず「倫理的に“正しく”製造されているか」を問う
まずはエシカル概念の一例として、エシカルファッションを紹介したい。これまでのファッションは、デザインが優れているかどうかなどをまず気にする。だがエシカルファッションでは、その前段階として、倫理的に“正しく”製造されているかどうかを気にする。
ここで言う倫理的な“正しく”とは、環境や社会に対する配慮を意味する。例えば環境への配慮とは、オーガニックコットン(有機栽培綿や無農薬栽培綿)の利用などを指す。また社会への配慮とは、フェアトレード(公正貿易)の実践などを指す。ちなみにフェアトレードとは、開発途上国の経済を正しく発展させる目的で、搾取を廃して適正価格で行う貿易を言う。
環境や社会への配慮は、今やファッション界のトレンドである。“正しく”生産されたファッションを身につけることが、俗にセレブと呼ばれる有名人にとってのステータスにもなりつつある。(nikkei BP net時代を読む新語辞典より)


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コメント 3

つなみ

ぎゃ!さいてー! 綿の収穫に枯葉剤ってなんですかそれ!

わたし、100%コットンのものは、環境にも私たちの体にもやさしいんだから。と思って何でもかんでもコットンですよ。
そいで、オーガニックコットンとかってきくとね、コットンまでオーガニックじゃなくってもよかろう。と思っていたんですが、そういうことなら話は別だなあ。コットンってもうずっとずっと枯葉剤を使って収穫されていたもんなのですか?ちがいますよねえ多分。大量生産する過程でそうゆうことになったんですよねえ。そうならば、枯葉剤を使わなくてもコットンは収穫できるはず。
調べてみます。
by つなみ (2009-03-08 14:23) 

wasou-ai

>つなみさん

ね。ビックリですよね〜。
コットン自体はもちろん自然物なんですけど、
それを収穫するまでの過程と児童労働の実状を知ると、
それは紛れもない「汚染されたもの」であると思いました。

つなみさんの仰るように、
大量生産に必要だから枯れ葉剤、てことみたいです。
元々はきっと違ったんでしょうね。
広大な土地に生産された綿の収穫の際に、機械を使うのですが、
葉っぱが混ざると後で選り分けるのが手間なので、
だったら、いっそのこと葉っぱなくしちゃおうってことみたいです。

枯れ葉剤を使わない綿は、オーガニックコットンと呼ばれるようです。
それらの写真も見たのですが、オーガニックコットン畑は、
緑が青々として、とても生き生きとしていました。
「オーガニックコットン」の定義があるのか分かりませんが、
現場では、3年農薬を使わない綿を
「オーガニックコットン」と言うようでした。

今回の会議に出掛けて来て、本当に私達は、
知らず知らずのうちに薬浸けにされて、
それらを見ることなく、平気で生きていることを知りました。
そして、その「知らない」ということをまず知って、
そこから私達が現実と未来を
「選び取る」必要があることを感じました。

アレルギーとかって、よく原因不明とか言いますけど、
単純に人間という自然物が適応出来ない量の薬にさらされ続けて、
それらに対する体の自然な反応、悲鳴なんでしょうね。
by wasou-ai (2009-03-08 22:33) 

九鬼

はじめまして!
現在、とあるベンチャー企業でインターンをしています九鬼と申します。

2月20日にインターン先でのイベントを開催するのですが、今回のブログ記事にかさなる部分が多く、ご興味を持っていただけるのではと思い、ご連絡させていただきました。
このイベントにて、エシカルジュエリーと呼ばれる、紛争や児童労働の絡んでいないジュエリーの制作・販売会社を設立されました白木夏子さんをゲストとしてお呼びします!
また、参加者同士で話し合うことで、現在の社会構造の中で個人としてできることを発見できるようなワークもご用意しています!

よろしければ、詳細をご覧下さい!
http://npocause.org/2010/01/19/salon_vol7/

宜しくお願いします!


by 九鬼 (2010-02-08 12:55) 

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